自立なきものと組むな

 いきなりですが、私は、日本人はつくづくチームワークやリーダーシップというものが苦手な人種だと思っています。私もそうだと思います。いざ、何かを計画し、協力してと始めたものが志半ばで終了してしまうということがどれだけ多いことか計り知れない。それは、どちらが上か下かやどちらが損か得かや、船が進む先のことではなく、船の中のことばかりを気にして揉めてしまうからです。その明らかな理由は、自立なきものと組んでいるからであります。自立なきものは、ビジョンを定め、それに向けて課題や問題を解決し、着実に実行し成果をあげていく人たちのことを言いますが、ほとんどの人、企業は、何かに依存をして存続しているものがほとんどです。現在は、強い責任のあるリーダーシップがなくなり、自立を求められる時代です。逆にリーダーシップがなくなるということは、しがらみがなく、自由度の高い変革、改革のチャンスの時代だといえます。よそからの提案は、ほとんどが自分達寄りの自立なきものです。自立をして、共に全うするまで覚悟をして戦えるかどうか、人も企業もそのようなものとだけ組まなければ、結局不毛な淘汰を延命したようなお付き合いとしかならない状況は、ほんと誰も得をしない、ましては、誰も喜んでいない最悪な結果を生みますので必ず人事を尽くさないといけません。
 私は、この20年、何を経験したかということを教えてほしいと言われれば、やはり人事が一番です。人事とは、結局何かというと、本物を見極める目です。つまり、結局のところは、本物にしか見極められないのかということになろうかと思いますが、それは違います。己の目がどれだけ節穴かということを知るための経験値だとなることのほうが多く、よく物事を深く考え、よく調べ、よく人の話を聞き判断をするということになります。つまり、自分がいかに愚かで臆病で何もできない人ほど人事は、向いていると私は思っています。

ロングテールの終焉

 ECショップで、ロングテールマーケティングこそがEC企業だとこぞって商品点数を増やしていたショップは、ほんと昨今では見なくなった。バブル期で言えば、ダイエーのようなショップで、利益が取れないのを売上を上げること、リアルで言えば、新店、ECで言えば、取引先や取引商品を増やすことこそがビジョンであるかのように、一種の神話のようなものになっていたような気がします。戦略は間違いではありません。ただ、売上を伸ばせば、それなりの経費が大きくなりその経費がさらに利益を圧迫させます。また、商品はすべてが売りきれるものではなく、デットストックの問題がございます。一見利益が出ているような決算でも、実は、利益の実態、つまり現金のはデットストックに変わり果て、利益が出ているが、このデットストックの処分問題次第では、実質赤字状態というメーカーや問屋、ショップは限りなくございます。なんでも一見して、規模が大きいというものは、憧れでありますが、結局は中身はお山の大将では、大企業の経営者とは呼べません。経営者とは、利益を出して、税金を払い、再投資し、規模を着実に増やしていくものをいうべきであり、売上規模が大きいから大資本や大融資を元手に赤字経営をしているものではないということだけは忘れずにいてほしいものです。

棚卸は必要ないので廃止しました

棚卸については一度も当社は行ったことはありません。
なぜなら必要がないからです。在庫が狂わないからです。
当社のシステムは商品管理に、Janコードだけではなく、マイナンバーでの管理を導入しています。つまり、マイナンバーを持っていると、誰がいつどのように発注し、今どこに置いているかなぜどのように出庫したか販売したか などのユニーク管理が可能になりフリーロケーションにより保管された商品は、理由なき移動はできず、また保管期間というタイムスタンプを使えば、賞味・消費期限の管理や保管期間の制限による販売設定や保管期間が長いものの販売促進などあらゆることでIDやログを使って商品を管理することが可能になります。
倉庫に関していえば、スペースという課題がございます。棚の足元に車輪がついていれば、棚からやってくるような倉庫を作ることも可能です。そうなれば、テトリスのように棚は埋まっている倉庫となります。XYZ軸の倉庫の位置情報を管理できれば、近い棚から順に棚自体がやってくるような倉庫は、アマゾン社が実践しだしております。
倉庫は、梱包して配送するだけでしょと、安易に考えている人は、おそらく生涯ECで儲けることはできないでしょう。配送する個数が、何千個なら、1個当たりの100円単位の経費削減が、10万円になります。数万個なら数百万円になります。物流は、どっかの組合の会費みたいなものと私は表現しています。会員数が多ければ、会費が1000円でもとんでもない金額が集まってしまいます。それを、安易に研究をせずに依頼をするということは、お金だけではなく、それだけの大事なものが毎年委ねてしまうということになりかねません。もし、自分たちが、ECショップと自覚して商売をするならば、必ず倉庫は、自社物流を選択する方向でぜひ検討をしてみてください。